すきすきすーとふわふわふー

※すべてフィクションです

すきなことかきます

アイドルを応援するということ

2020年1月22日 SixTONESSnow Manがデビューした。それに伴ってやっぱりいろんなことを感じたわけで。彼らの一生に一度のデビューをJr.担として体験した、今の気持ちを少し残しておこうかなと思います。

 

わたしが中高生の頃抱いていた夢は「自立して一人暮らしをしてそれなりにいい生活をする」だった。そんなの世間一般で見たら当たり前で、夢と呼べるほど大層なものではなかった。つきたい職業もなく、かと言って勉強ができたわけでもないのでなんとなく好きだった職種の専門学校に進学して、なんとなく就職して、でも根性があるわけでもなくて半年と経たずに会社を辞めて誰でも始められる事務の仕事を始めた。アイドルを好きになったのはその頃。初めはデビュー組だけを見ていたのであまり感じたことはなかったけれど、だんだんジャニーズ事務所の仕組みを理解してきて、その頃出会ったのがSixTONESだった。

 

SixTONESって本人以外の事情がいろいろあって、デビューできないらしいよ」まだSixTONESのメンバーの顔も名前も一致しない頃に聞いた言葉。全くグループのことを知らないながらも、皮肉なことだということだけは頭で感じていた。すでにデビュー組を応援していたこともあって、新しく「担当」を作ってもいいものか戸惑いもあったし、しかもそれがデビューしていないジャニーズ Jr.だったこともあって、「これ以上知ったらダメな気がする」と自分の中でストッパーをかけて、約半年弱、SixTONESのことを知るのを避けてきた。つもりだったのに、それがあれよあれよと転げ落ちて、SixTONESが好きになって、いつのまにか北斗くんの担当を名乗っていた。

 

Jr.担であることを自覚してから他のグループのことも知る機会は増えて、Snow Manが6人から9人になることを知った。ジャニオタ自体新規のわたしは6人時代のSnow Manをリアルタイムで知ることはなかったし、増員になる3人のことも全く知らなかった。けど増員に伴った賛否両論(否のインパクトの方が強かったけど)の中から、増員になったメンバーのブログがひどい、というツイートを目にした。目黒くんのブログだった。6人時代のSnow Manも、目黒くんのことも知らない状態で、どんなもんかと思って見た例の炎上ブログ。完全に外野のわたしは「炎上する理由もわかるけどまともなこと言ってるだけやん」と思っていた。そこからなんとなくSnow Manの目黒くんのことを気に留め続けていて恒例の「これ以上知ったらダメ」期を過ごしていた。

 

SixTONESは結成日である5月1日に、デビューを発表することはなかった。Rollin'のときの彼らの表情は、たぶんずっと忘れない。わたしはこの時にデビュー発表があれば、どれだけ楽なんだろうと思った。好きで好きでどうしようもなくなる前に、ろくにJr.担を経験せずに、SixTONESを応援できるから。だけどそんな甘い考えは叶わなかった。その後ぐらいからSixTONESの目立った活動が少なくなった。Love-tuneが退所した時のことが少しだけちらついて、不安だった。

 

8月8日の東京ドーム公演。デビューの発表は期待はしないようにしていた。だけどもしデビューが発表されるならSixTONESだと思っていたし同時デビューなんて考えもしていなかった。また、いろんな意見があったけれど、SixTONESのデビューが決まっただけでわたしは嬉しかったし、20代も後半に突入した自分と同世代のSnow Manの嬉しそうな顔を見て、少し泣いた。単純によかったね、と思えた。

翌日のWSで会見の様子が流れた。わたしが気にかけていた目黒くんは兼任が終わるという報告を自らして、涙を流していた。今思うと大勢の人の前で発言をすることが少ない目黒くんが、あの会見の場で、それを伝えたことは、目黒くんのはっきりとした意志だと感じる。目黒くんのことをあまり知らなかった当時はそんなこと感じてなかったけど、あの涙を見た瞬間に、わたしは目黒くんのことを応援したいと思った。また担当が増えた。

 

チケット全滅して結局入ることができなかった少年たち。流れてくるお手紙ガチャのレポを読んで泣く毎日だった。今でも覚えてるのは渡辺の手紙で、「つらいことも辞めたいと思うこともあった。スーツ着て、社員証首から下げて、財布片手にランチしたいと思ったこともある」ってやつ。キラキラした衣装を着て、ステージで踊っている彼が、一瞬でも羨んだのがわたしたちの日常なんだ、と思ったら、わたしも与えられた日常を這いつくばってでも生き抜くしかないと思った。

Snow Manは加入に伴って、加入する側はもちろん、それを受け入れる側もとっても大きなパワーを使ったと思っていて。ブログや雑誌での発言でそれは痛いほど伝わってきた。目黒くんは加入から今まで、ずっと戦う姿勢を崩さずに伝えてきてくれた。「俺は強いから」いろんな所で発言する目黒くんが、いつか潰れてしまったらどうしようと思って、深夜に泣いたこともあった。深澤さんが「このグループだけはどうしても守りたかった」というSnow Man。いろんな思いを抱えている人が集まったSnow Manをもっともっと見ていたいと思った。

 

8月に発表されたデビュー。時系列について騒がれながらも、わたしはふわふわした状態で、少しだけ日常に戻り始めていた頃、デビューシングルの詳細と、グループが「VS」という形式になることが発表された。好きなグループが対になった。2グループのアーティスト写真も公開された。

f:id:kanamelody:20200123191314p:image

(ちゃんとした写真なくてスクショですみません)

わたしはこの写真を見た時、SixTONESに対して、もったいないと思ってしまった。人数がSnow Manの方が多いのでこうなるのはまあわかる。けど、キュッと並んだSixTONESを見たとき、ある日突然品川に現れたYouTubeのポスターみたいに、全面にSixTONESが、6人が映っている写真を見たいと思ってしまった。Snow Manのことも好きなのに、とても複雑だった。

 

デビューが近づくにつれ、各グループのファンが良くない雰囲気になっていて、わたしの好きな人に向けられた酷い言葉を何度も目にした。悲しくて、複雑で、スト担を名乗るのも、スノ担を名乗るのも、肩身が狭く感じた。

だけどSnow Manを好きになった頃から、いろんなオタクと知り合った。毎日のようにLINEしてたし、わりと頻繁に飲みに行ったりして、でもわたしの周りのオタクにも掛け持ちはいたし、なによりもとっても平和だった。たまに真面目な話をしたりして、なんとなく、わたしはわたしがやりたいようにやればいいやって肩の荷が降りた気がした。社会人になると友達ってできる機会がほぼないのに、初めは顔も、年齢も、本名も知らないのに、同じアイドルが好きという共通点だけで友達ができるのってすごいことだなと思うし、出会えてよかったなと思うオタクだらけで幸せだなあと思う。

 

TrackONE -IMPACT- 横浜アリーナの最終日に、SixTONESがデビューシングル初動ミリオン達成の目標を掲げた。前日の公演に入っていたわたしは、やっぱりSixTONESはずっと強くて、ついて行きたいという感情がMAXだった。CDはそれなりに予約してたけど、彼らの言葉をTwitterのレポで見て、アイランドTVの動画で北斗くんが「Imitation Rain買ってくんねえ?」と言っているのを見て、追加でCDを予約した。純粋に、彼らの目標を達成する力になりたいと思った。

SixTONESはファンの名称を決めずにファンもSixTONESのメンバーだと公言する。SixTONESの活動をするメンバーは紛れもなく6人だけれど、本人たちがファンのことをメンバーだと伝えることで、応援する、という自分から彼らへの一方通行の矢印から、チームのために何か(漠然としてるけど動画回してみたり、ビルボ対策してみたり)する、それはチームの一員である自分にとってもプラスになるよね、という双方に向けた矢印に変わる。言い方一つで変わるものだけど、SixTONESはとてつもない強さを感じるグループだ、そんなグループの一部になれるなんて自分も最強なんじゃないかって気持ちにすらなる。

 

1月22日。SixTONESSnow ManがジャニーズJr.を卒業して、デビューした。

Jr.担して過ごしてきた期間は短かったけれど、とっても濃い毎日だった。いつ会えなくなるか、いつ事務所を辞めてしまうか、というのはJr.に限った話ではないけど、そのリスクはデビュー組よりも大きい。オタクは時に無力だから、できることをやるしかない、という一心でJr.担をしてきた。結果金銭感覚がバカになった。けどいろんなオタクと仲良くなって、人生で初めて同じCDを何十枚も買って、彼らの門出を心から嬉しいと感じて、あんなに躊躇していたJr.担になれて、良かったと思う。

 

わたしのなかのアイドルは、一生手の届かない存在で、言葉を選ばなければ、他人。だけどその他人の夢が、これまでまともに考えたことのなかった、自分の夢になった。

年齢的にも、新たなことを始めるのがだんだん億劫になったり、難しくなってきた中で、これまで人生の選択を全てなんとなく、でやり過ごしてきたわたしが、こんな経験をするなんて思いもしなかった。

多分、オタク以外の人にこんなこと言っても、呆れられるのがオチだと思う。けどわたしは自分がこれだけ夢中になれるアイドルという存在に出会えて本当に良かったと心から思う。

 

SixTONESSnow Man 本当にデビューおめでとう!

何もないわたしの、見える世界を変えてくれてありがとう。これからもいろんな景色を見せてね。見ようね。